2008年 06月 16日
ポケットにスリップ
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ビールがおいしい季節です。
最近なかなか読書が進まないなあと思ったら、
夜の晩酌後すぐに酔っ払って寝てしまうからだった。
堺雅人さんだったか、酒を飲みながら読書をするのが好きという
記事を読んだことがあるが、
私がそんなことしたらあっというまに寝てしまうわい。
というわけで、しばらく晩酌は自粛。
本屋をしていると、まあたくさんの本たちと出会うわけだけど、
心ときめかす本との出会いは、思ったほど多くない。
膨大な本に埋もれている一冊に行き着くには
けっこうなパワーが必要で、
業務に追われていると、なかなかそんなところまで
気が回らなかったりする。
そんな本と出会うタイミングは、開店前の棚整理中とか、
私は客注担当なので入荷した客注品を扱ってるときとか、
新刊リストをチェックするときとか、
事務所に積んであるときとか、いろいろだけど、
でも一番劇的な出会いは、レジでの出会いだ。
例えば。
前も来たことあるなあと思うお客さんがレジにやってくる。
50代くらいのおじさんで、どこにでもいそうな普通の風貌。
本をレジの読み取り機でピッとする。
「2冊で2730円です。」といいながら
スリップを抜こうとして”ん!”と思う。
そのうちの一冊が「装丁物語」和田誠、白水Uブックス。
”この人本読みだ!”
顔をもう一度見てみる。
やっぱり普通の風貌。
お客さんがレジを立ち去った後、抜いたスリップをもう一度見る。
「装丁物語」かー。どんな本だろ。
和田誠は読んだことないなあ。
ちょっと考えた末、スリップをポケットに忍ばせる。
そうして忍ばせたスリップは、ちょっと特別な存在だ。
毎日現れては消えていく沢山の本たちの中で、
かろうじて残ったもの。
書店員のささやかな、だけど貴重な出会い。
最近なかなか読書が進まないなあと思ったら、
夜の晩酌後すぐに酔っ払って寝てしまうからだった。
堺雅人さんだったか、酒を飲みながら読書をするのが好きという
記事を読んだことがあるが、
私がそんなことしたらあっというまに寝てしまうわい。
というわけで、しばらく晩酌は自粛。
本屋をしていると、まあたくさんの本たちと出会うわけだけど、
心ときめかす本との出会いは、思ったほど多くない。
膨大な本に埋もれている一冊に行き着くには
けっこうなパワーが必要で、
業務に追われていると、なかなかそんなところまで
気が回らなかったりする。
そんな本と出会うタイミングは、開店前の棚整理中とか、
私は客注担当なので入荷した客注品を扱ってるときとか、
新刊リストをチェックするときとか、
事務所に積んであるときとか、いろいろだけど、
でも一番劇的な出会いは、レジでの出会いだ。
例えば。
前も来たことあるなあと思うお客さんがレジにやってくる。
50代くらいのおじさんで、どこにでもいそうな普通の風貌。
本をレジの読み取り機でピッとする。
「2冊で2730円です。」といいながら
スリップを抜こうとして”ん!”と思う。
そのうちの一冊が「装丁物語」和田誠、白水Uブックス。
”この人本読みだ!”
顔をもう一度見てみる。
やっぱり普通の風貌。
お客さんがレジを立ち去った後、抜いたスリップをもう一度見る。
「装丁物語」かー。どんな本だろ。
和田誠は読んだことないなあ。
ちょっと考えた末、スリップをポケットに忍ばせる。
そうして忍ばせたスリップは、ちょっと特別な存在だ。
毎日現れては消えていく沢山の本たちの中で、
かろうじて残ったもの。
書店員のささやかな、だけど貴重な出会い。
by honya_koba
| 2008-06-16 01:38
| バイト先のこと